<第2章>前代未聞の凶悪会社乗っ取り事件越山晃次の不正を暴く(後編) 子会社アクア売却編

第1章では青汁王子こと三崎優太氏と越山晃次氏との関係性、越山氏が行った一連の不正について解説した。

第2章では、第1章でも軽く触れた越山氏が行った「会社破壊行為」について、詳しく解説する。

まだ第1章をお読みでない方は、第1章から読んでいただいた方が、より理解が深まるだろう。

一連の会社破壊行為については、越山氏だけではなく、複数の人物が関わっており、計画的に行われていたことが分かっている。

当記事を読んでいただければ、誰が関わっており、如何に悪質で卑劣な行為をしたのかが丸わかりである。

今回も最後まで読んでいただきたい。

【追記あり】越山晃次逮捕!※※

第1章のおさらい

まず、会社破壊の詳細について解説する前に、会社破壊行為が発覚するまでの流れを軽くおさらいしておこう。

越山氏は三崎氏が逮捕されてから、「三崎氏が転落している今が大チャンスだ!」とし、私利私欲のため、多額の横領や不正をした。

当然三崎氏は越山氏に対して信頼が持てなくなり、2020年1月、越山氏の代表を解任する仮処分が行われ、2020年3月には解任が認められることとなった。

2020年4月7日には、越山氏の代表解任が株主総会で承認され、正式に解任。

越山氏を正式に解任した頃、アスクレピオス製薬はとんでもないことになっていた。

オフィスはもぬけの殻となっており、社員2名しか残されていなかったのだ。

社員のほとんどが子会社のアクアに転籍され、アスクレピオス製薬の資産のほとんどがアクアに移されていた。

パソコン等の会社の備品もアクアへ運び出されてしまっていた。

20個近くあった銀行口座もほぼ全て解約されていた。

もぬけの殻となったオフィスには、ある書類が残されていた。

その書類とは、三崎氏がアスクレピオス製薬の60%の株を保有していることを無視し、越山氏が100%株を保有していることを前提とし、子会社のアクアを300円で海外法人ウェルマインに売却したことを示すものであった。

しかも、アスクレピオス製薬からアクアへは8.4億円が貸し付けらた後に売却されていたのだ。

ここまでが第1章のおさらいだ。

[判決についてのプレスリリース]

会社乗っ取り事件時系列まとめ

アスクレピオス製薬と子会社のアクアの乗っ取り事件に関しては、多くの人物が関わっており、関わった人物らの不正が多すぎるため、初めから順番に解説していっても全貌が掴みにくい。

そのため、まずは簡単に会社乗っ取り事件の重要なポイントを時系列でまとめておく。

日時内容
2019年2月三崎氏逮捕
2019年7月アスク社→アクア社に2.8億円貸付
2019年7月医療法人「冠心会」の西妻恵大氏へ0.7億円送金
2019年7月医療法人「冠心会」に1億円送金
2019年7月カフェ事業を営むビチェリン社に1.03億円送金
2019年7月多額の生命保険契約
2019年9月アスク社→アクア社に3億円貸付
2019年11月アスク社→アクア社に2.6億円貸付
2019年11月アクア社→アスク社に3.6億円入金
2019年12月アスク社→アクアへ3.6億円送金
2019年12月アクア株式を海外法人へ譲渡契約の締結
2020年1月越山氏の代表解任の仮処分の手続
2020年2月ビチェリン社に1.98億円送金
2020年2月アクア株式を海外法人へ譲渡実行
2020年3月越山氏の代表解任決定
2020年3月アスク社がもぬけの殻に
2020年3月アスク社の主力商品「BBB」販売停止
2020年3月株式会社ワイエムエヌへ3,146万円送金
2020年4月生命保険解約
2020年4月越山氏を正式に解任
2020年7月アクア社から4.8億円が仮想通貨に変えられ海外送金されそうになる
2020年10月平原氏を解任
2022年11月アクア社を取り戻す

三崎優太逮捕をきっかけに越山晃次による不正が始まる!

上の時系列の表を見て分かる通り、2019年2月に三崎優太氏が法人税等計1.8億円を脱税したとして逮捕されたことをきっかけに越山晃次氏による、一連の不正が始まった。

越山氏は、多数の横領が三崎氏にバレてしまい、最初は謝罪していたものの、すぐに態度を翻し、三崎氏を反社扱いし出したのだ。

越山氏が創業したアスクレピオス製薬は、三崎氏が経営していたメディアハーツ傘下に入ることで、ノウハウ・人・モノ・金を提供され、飛躍的に成長した。

越山氏が経営していた頃とは雲泥の差である。

当初は100%株主だった越山氏だが、メディアハーツ傘下に入ることになり、三崎氏60%、越山氏40%という割合となった。

越山氏は、年商71億円にまで成長したアスクレピオス製薬を全て取り戻すにはどうしたらいいかを日々考え、模索していた。

一連の会社乗っ取り計画は全て計画的に実行されていたことが分かっている。

証拠として、三崎氏を反社扱いして世間に認知させ、株式譲渡を錯誤無効にさせるという詳細な会社破壊計画表が見つかっている。

これは、司法機関によって、越山と幹部のパソコンが押収され、パソコンの中から見つかったものだ。

その他にも、越山氏が嫁と離婚し、嫁に会社を売却してはどうか?と提案しているチャットワークのやり取りも見つかっている。

会社の乗っ取りに家族までも利用しようとしていたのである。

越山晃次を代表から解任!

越山氏は三崎氏が逮捕されてから、多額の横領をしていたことが三崎氏にバレてしまった。

当然三崎氏は越山氏の代表解任の仮処分の手続をした。

これが2020年1月のことだ。

しかし、越山氏は三崎氏と会社を経営していく中で、三崎氏が反社であると分かり、株式譲渡は無効だったと主張していた。

下の画像はチャットワーク上での越山氏のやり取りだ。

三崎氏に対する強い恨みを感じる。

以前は下の画像のように三崎氏に対して感謝の気持ちを表していたのに、この仕打ちである。

越山氏は三崎氏を反社扱いし、三崎氏は株主ではないと主張していたが、当然そんな主張は認められず、2020年3月に代表解任が認められることとなった。

翌月の2020年4月には越山氏を正式に解任し、代表から引きずり下ろすことができた。

仮処分の手続から解任決定までの期間は3か月間。

越山氏は裁判で時間を稼ぎ、この間に裏でとんでもないことが行われていた。

アスクレピオス製薬乗っ取り計画の主要人物

アスクレピオス製薬の乗っ取り計画には、非常に多くの人物が関わっている。

越山氏はそのうちの1人ではあるが、絶対に紹介しておかなければいけない越山氏以外の主要人物4人を紹介しよう。

会社乗っ取り計画の主要人物
  • 丸山宏之
  • 平原敬教
  • 村上友一
  • 小野寺俊

丸山宏之

丸山宏之氏は、情報商材で多額の被害者を生んだ詐欺師として有名だ。

丸山氏は、越山氏が師匠と仰いでいた人物だ。

見ての通り非常に胡散臭い人物だ。

情報商材以外にも、2018年には仮想通貨「RADIAN」をICOで販売し、いまだにどこの取引所にも上場できておらず無価値状態であり、こちらも多数被害者がいる模様。

https://xn--o9jl2cn1191cqlfwnilylo4k1w0g.com/wp/profile/maruyama/

平原敬教

平原敬教氏は、アスクレピオス製薬の子会社のアクアの元代表だ。

2017年にアスクレピオス製薬に入社後、後に設立されたアクアの代表となったが、会社の経費で高級飲食店で頻繁に食事しているのが目撃されており、問題の人物だ。

https://xn--o9jl2cn1191cqlfwnilylo4k1w0g.com/wp/profile/hirahara/

村上友一

村上友一氏は、タレントの森下悠里氏の旦那である村上直哉氏の兄である。

この村上友一氏が一連のアスクレピオス製薬乗っ取り計画の絵を描いていた人物だ。

小野寺俊

また、三崎氏のツイートにもある通り、株式会社ヴァンサンクの小野寺俊氏も関わっている。

アスクレピオス製薬をもぬけの殻にし、解体する助言や悪徳弁護士をつなげた会計アドバイザーだ。

越山晃次が平原敬教らと結託し行った不正行為の数々

越山氏はアスクレピオス製薬子会社のアクアの当時の代表である平原敬教氏と結託し、数々の不正をした。

越山氏の代表解任の仮処分手続きをし、正式に解任されるまでの3ヶ月の間にとんでもないことをしていた。

簡単にまとめると、以下の通りである。

越山氏解任直前に行われた不正
  • みずほ銀行と楽天銀行以外の銀行口座(16個)を解約され、残高はわずかとなっていた。
  • アスクレピオス製薬の社員が2人を残して、子会社のアクアに転籍させられた。
  • アスクレピオス製薬のオフィスのパソコン等の備品もほとんどアクアに移動された。
  • アスクレピオス製薬の主力商品であった「BBB」が販売停止にさせられた。
  • 子会社のアクアが8.4億円をアスクレピオス製薬から貸し付けた状態で300円で得体のしれない海外法人に売却された。
  • アスクレピオス製薬から多数の不正出金

アスクレピオス製薬からは当時の代表越山氏のほか、多数の銀行口座に送金されていた。

送金先が掴めていないものも多い。

銀行口座ほぼ全て解約!現預金はわずか!

アスクレピオス製薬には全部で18個の銀行口座があったが、みずほ銀行と楽天銀行を除く、全ての銀行口座が解約されていた。

解約されていないなかったみずほ銀行と楽天銀行の口座も、残高はわずかだった。

調査したところ、2020年3月13日には、8.8億円あった残高が、2020年4月6日には、1.4億しかなくなっており、7.4億がどこかへ消失した。

大半が不正な送金によるものだ。

下の表は、解約されずに残っていたみずほ銀行と楽天銀行の直近の取引記録から越山氏の個人口座へ送金された記録だ。

日付銀行送金金額
2月12日楽天銀行1,000万円
3月19日楽天銀行2,500万円
3月25日楽天銀行746万円
3月27日みずほ銀行21万円
4月1日楽天銀行296万円
4月5日楽天銀行10万円

意外と少ないと思われるかもしれないが、これはあくまで越山氏の個人口座に送金されたと確認できた取引のみ。

解約されずに残っていたみずほ銀行と楽天銀行のみだ。

他にも解約された口座からの送金や誰かの口座を経由して越山氏の口座へ送金されているものもある可能性も高い。

また、2019年7月には、越山氏は自身の口座へ1.1億円を送金しており、それが退職金として、扱われている。

アスクレピオス製薬の社員が子会社アクアにほぼ全員転籍!備品もアクアへ移動!

アスクレピオス製薬は社員を2人残し、子会社のアクアにほぼ全員が転籍させられていた。

社員のみではなく、パソコン等の会社の備品もアクアに運び出されていた。

アスクレピオス製薬からアクアには8.4億円の貸付もあった。

ほとんどの銀行口座が解約され、残されたみずほ銀行と楽天銀行にもほとんどお金が残っていない。

つまり、アスクレピオス製薬の資産(人・モノ・金)がアクアにほぼ全て移されてしまい、アスクレピオス製薬はもぬけの殻状態とされたのだ。

越山氏は、アスクレピオス製薬の社員に対し、「三崎氏が支配権を持つとアスクレピオス製薬はめちゃくちゃにされる」と社員にデマを流し、「みんな三崎氏が嫌いだから能動的に移動した」と社員を全員アクアに転籍させる計画を立てていたことが分かっている。

破壊計画表にも「三崎氏を避けたい社員の受け入れ」と記載があった。

多額の生命保険契約!

アスクレピオス製薬をもぬけの殻にする計画を立てておきながら、越山氏は社員を多額の生命保険に加入させ、裏でキックバックを受け取っていたことも分かっている。

アスクレピオス製薬の主力商品BBB(トリプルビー)が販売停止!

もぬけの殻されたアスクレピオス製薬だが、アスクレピオス製薬には、「BBB(トリプルビー)」という主力商品があった。

このBBBという商品はフィットネストレーナーのAYA氏が監修しており、健康的な筋肉と女性らしい美しさを追求した、女性向けのスタイルアップサポートに特化したサプリメントである。

BBBは、2019年8月に日本マーケティングリサーチ機構が実施したインターネット調査で、「ジムトレーナーがお勧めするHMBサプリ」部門で第1位を獲得したヒット商品だ。

そんなヒット商品であったBBBの販売ページが削除され、BBBが勝手に販売停止とされてしまっていたのだ。

フィットネストレーナーAYA氏は、芸能事務所である「株式会社ワイエムエヌ」に所属しているタレントであるが、なぜここで「株式会社ワイエムエヌ」の話をしたのかというと、一連の不正に「株式会社ワイエムエヌ」も関わっているからである。

越山氏は、三崎氏が反社会勢力と関わりがあるとし、取引先や関係先に言いふらしていた。

三崎氏を反社認定させ、息の根を止めたいという旨のチャットワークの投稿も見つかっている。

2020年3月31日、アスクレピオス製薬から三崎氏が反社だとし、違約金として株式会社ワイエムエヌに対し、3,146万円が支払われていたことが分かっている。

2020年4月3日には、越山氏が起こした裁判で、「(三崎氏は)反社会的行為を行ったと認めるには足りない」という判断がされており、三崎氏が反社であると認められていないにも関わらずである。

越山氏が解任される直前のタイミングで、AYA氏と契約した際の株式会社ワイエムエヌとの契約書に違約金に関する事項を盛り込み、最初からそういう契約(違約金を払う)だったことにし、いわゆるバックデートを行っていた。

非常に悪質な行為である。

この件に関する裁判では、2022年3月17日、越山氏や株式会社ワイエムエヌ前田正行氏をはじめ、一連の不正にかかわっている人物らに対し、計403,121,082円の損害賠償の支払いが命じられており、「悪」だと司法の判断が出ている。

現在、悪あがきとして控訴しているが、おそらく認められないだろう。

実は、アスクレピオス製薬で販売停止されたBBBが、大半の資産を移動させたアクアでBBB2として販売しようと計画されており、これは株式会社ワイエムエヌの前田正行氏も理解しており、アスクレピオス製薬の破壊に加担していたことが分かっている。

反社との関与が疑われるビチェリン社の南里清久に3.4億円の不正な送金!

カフェ事業を営む「ビチェリン・アジアパシフィックアンドミドルイースト」の代表である南里清久氏には合計3.4億円の不正な投資がされていたことが分かっている。

そのうち1億円は、商標権取得名目だが、商標権の実態はなかったという。

ちなみに、ビチェリン社の代表である南里清久氏はネット上でも反社との関与が疑われているようだ。

アスクレピオス製薬は越山氏やビチェリン社等、一連の不正に関わった相手に対しても裁判をしており、ビチェリン社とは和解に至ったが、その他(越山氏ら)に対しては計667,559,536円の損害賠償の支払いが命じられており、越山氏らとは現在控訴審中である。

アスクレピオス製薬からの不正出金の名目は?

上で、アスクレピオス製薬から不正出金された例として、ワイエムエヌ社とビチェリン社について、取り上げたが、これらはあくまで一例である。

不正出金の数はこんなものではない。

越山氏のチャットワークの投稿内容からも分かる通り、越山氏は三崎氏を反社認定させたかった。

三崎氏を反社認定させることにより、株式譲渡を錯誤無効とし、越山氏がアスクレピオス製薬の100%株主であるとしたかったわけである。

その他の多額の不正出金に関しても、ほとんど全てが、越山氏が解任される直前のタイミングでバックデートを行い、三崎氏を反社であるとし、多額のお金が違約金名目で送金されていた。

子会社のアクアに8.4億円を貸し付けた直後に海外法人ウェルマインに300円で売却!

300円というタダ同然で訳の分からない海外法人ウェルマインに売却されたアクアだが、売却直前にはアスクレピオス製薬から8.4億円が貸し付けられていた。

三崎氏のツイートによると、アクアの年商は推定30億円。

常識的に考えて、300円で売却される等、あり得ないはずである。

300円でアクアが売却されたことを示す契約書はもぬけの殻となったアスク社のオフィスに残されていたが、この会社乗っ取り事件には、弁護士による指南も受けていた。

このことから察するに、アクアの300円売却は弁護士による指南を受けている堂々と公表し、三崎氏を嘲笑い挑発する目的があったと思われる。

ちなみに、会社乗っ取り計画を指南していた弁護士に対しても3000万円以上の多額の報酬が支払われている。

アクアが300円売却された理由、からくり等については、次の章で詳しく解説する。

アクアが300円で売却された理由は?

アスクレピオス製薬の子会社であるアクア社は海外の得体のしれない法人「ウェルマイン」に、8.4億円が貸し付けられた状態で、たったの300円で売却された。

なぜ300円というタダ同然で売却されたのか?

これはアクアが特商法違反で行政処分を受けていたことが関係している。

アクアは、いわゆるグレーな通販をしており、特商法違反で行政処分を受けてしまったのだ。

現在も消費者庁のページで確認ができる。

この行政処分により、アクアの企業価値が著しく下がってしまい、300円の価値しかなくなってしまったという理由付けをしたというからくりである。

年商が推定30億円の会社であったが、行政処分を受けたことにより、300円の価値しかなくなってしまったことにしているのだ。

越山氏は2020年4月に正式に解任されたが、当時のアスク社の代表は越山氏で、アクアの代表は平原氏である。

自分たちがやっていたグレー通販で行政処分を受けたことすらも逆手に取り会社の乗っ取りに利用していたのである。

破壊計画表にもしっかり記載されており、自分らもグレー通販をやっている自覚はあったようだ。

しかし、越山氏は、自分は親会社の代表である立場でありながら、三崎氏がグレー通販を行わせていたかのように印象操作もしていた。

アクアが得体のしれない海外法人ウェルマインに売却された理由

アスクレピオス製薬から子会社のアクアに人材、金銭、資産等、ほとんど全てを移動させ、300円でウェルマインに売却された。

なぜ、アクア社は得体のしれない海外法人に売却されたのか?

これだけのことをされたのだから、裁判に発展することは容易に想像がつくが、これは、日本の法律の効力を無効にし、日本で裁判できないようにするためだ。

実は、ウェルマインとはノミニーサービスの会社である。

ノミニーサービスとは、真の株主や代表者が対外的にバレないように、別の株主の名義貸しにしている会社のこと

公開されている情報の裏側には実質的な支配者がいるということだ。

実際はアクア社が海外法人に売却されたことになっているが、実質的な支配者は越山氏というわけだ。

このウェルマインを紹介したというのが、情報商材や仮想通貨の詐欺で有名な丸山宏之氏である。

越山氏は丸山氏を師匠と仰いでいた人物だ。

この丸山氏に対してもアスクレピオス製薬から900万円のお金が送金されていた。

アクアに転籍させられた社員は給料が支払われていなかった!

表向きは「三崎氏が嫌いだから社員が能動的にアクアに移籍した」ということだが、実際は、越山氏が「三崎氏が支配権を持つとアスクレピオス製薬はめちゃくちゃにされる」と社員にデマを流し、半強制的に転籍させたことが分かっている。

アスクレピオス製薬からアクア社に社員やパソコン等の備品、お金等、資産をほとんどアクアに移動させたが、転籍させられた社員は、実は給料が支払われていなかったのだ。

越山氏が三崎氏が反社だと騒ぎ立て、会社のためだという体を成しながら、実際には巧妙な計画を立てられ、一般社員が会社の乗っ取り計画に巻き込まれていたわけである。

アクアのお金を仮想通貨にして海外に送金を試みるも失敗!

越山氏同様、アクアの代表である平原氏も株主として代表の解任をした三崎氏。

しかし、平原氏は最後の最後まで悪あがきをした。

会社に残っていた4.8億円のお金を仮想通貨にして、海外に送金しようとしたのだ。

アクアから仮想通貨取引所「コインチェック」に4.8億円を入金していたのだ。

しかし、この計画は失敗に終わってい

これは悪質と判断され、司法機関が越山氏と平原氏関連の銀行口座を凍結し、未遂に終わったのだ。

もし1~2日遅ければ、仮想通貨に変えられ、海外に逃されていたであろうギリギリのタイミングであった。

子会社アクアの奪還!

平原氏はアクアの代表であったが、越山氏と共謀し、会社の乗っ取り計画を実行した。

当然、アクアの株主として三崎氏は、アクア代表者である平原氏を解任し、アクア社の正常な運用を目指し進めていた。

そんな中、アクアの元代表の平原氏から訴えを起こされた。

司法機関によって、越山氏と幹部のパソコンが押収されたことにより、パソコンの中から出てきたファイル「破壊計画表」は確認していただけただろうか。

破壊計画表には、メインシナリオという項目があり、如何に三崎氏を世間に悪者と認知させるかという計画が記載されていた。

破壊計画表により、乗っ取り計画を立て、実行していたという証拠が出てきたため、アスクレピオス製薬はウェルマインに対し、株主譲渡が無効であることを求める訴えを起こした。

アクアの売却に関する契約書と会計記録には矛盾があった。

契約書には300円と記載されていたが、会計記録には「USD×@109.68」と記載されていたのだ。

ドル建てである上に、日本円に換算しても金額が異なっている。

また、ウェルマインは米国法人で、準拠法並びに紛争解決はアメリカ合衆国モンタナ州とされていながら、英文契約書が存在せず、ウェルマインの情報も確認できなかった。

このような矛盾等があったことにより、「アスクレピオス製薬がアクアの株式300株(100%)を有する株主」として、日本で裁判をし、認められることとなった。

アスクレピオス製薬をもぬけの殻にし、資産を子会社のアクアに移し、海外法人に300円で売却されたアクアを取り戻すことができたわけである。

越山晃次と三崎優太の和解を提案されていた!

会社乗っ取り計画は村上友一氏が絵を描いていたが、その弟である村上直哉氏と情報商材詐欺師の丸山氏はつながっていた。

丸山氏は村上直哉氏を使い、三崎氏へ連絡したことがあったようだ。

ちなみに、村上直哉氏はタレントの森下悠里氏の旦那でもある。

丸山氏は三崎氏へある提案をした。

内容は以下の通りだ。

村上直哉氏からの提案内容
  • 越山晃次氏と和解してほしい。
  • アスクレピオス製薬を売却し、資産を越山氏と三崎氏で分けよう。
  • 売却するまでは越山氏を代表として任せてほしい。

ここまで読んでいただいたあなたは理解しているかと思うが、この要求を呑んでいたら大変なことになっていたはずだ。

なぜなら、アスクレピオス製薬をもぬけの殻にし、アクアに資産を移し、300円で売却する計画が秘密裏に進められていたからだ。

つまり、この提案にOKしていたら、もぬけの殻になってしまい、売却できないような会社になってしまったアスクレピオス製薬を売却するということになっていたということである。

当然アスク社は売却できずに失敗していたはずだ。

証拠隠滅を図る越山晃次

一連の会社乗っ取りは破壊計画表で綿密に計画されていたものであったことが分かっているが、越山氏はその証拠隠滅に関する事項も破壊計画表には盛り込まれていた。

メール・グーグルアカウント・チャットワークの削除等も計画表に記載されていた。

アスクレピオス製薬からアクアへの転籍は全員行う予定だったそうだが、実際には自分の意志でアスクレピオス製薬に残った社員が2人いた。

アスクレピオス製薬に残った社員がいたことによって発覚したこともあり、越山氏にとっては誤算だっただろう。

【追記】越山晃次逮捕!

ついに越山晃次氏が逮捕された。

各社ニュースサイトに多数の記事が掲載されている。

以下、時事通信ニュースからの引用。

役員報酬月400万円上乗せ=特別背任容疑で製薬会社前社長逮捕―警視庁

 正式な手続きを経ずに自身の役員報酬を月額400万円上乗せしたとして、警視庁渋谷署は26日までに、特別背任容疑で、製薬会社「アスクレピオス製薬」(東京)の前社長越山晃次容疑者(40)=タイ在住=を逮捕した。「議事録はないが、口頭で了解を得ていた」と容疑を否認しているという。
 逮捕容疑は、自身が同社社長だった2019年8月~20年4月、株主総会の決議を経ることなく役員報酬を月額400万円増額し、自己の利益を図る目的で同社に計3600万円の損害を与えた疑い。 
 同署によると、越山容疑者は同社が設立された14年7月、社長に就任した。月額約183万円の役員報酬を得ていたが、株主に無断で自身の報酬を引き上げていた。自分の生活費などに充てていたとみられる。
 同社は20年4月に同容疑者を解任し、その後、刑事告訴していた。同署はタイから帰国したのを把握し、逮捕した。

時事通信社

テレビでも報道されたようだ。

こちらがその映像。

自身の役員報酬増額を口頭で了解を得ていたということで、容疑を否認しているとのことだ。

しかし、株主総会での決議なしに、適正な手続きをとらずに勝手に増額することは「会社法違反」という犯罪にあたる。

苦しい越山氏による言い訳だろう。

まとめ

第2章では越山晃次氏やその他関係者による会社破壊について、解説してきた。

登場人物が多く非常に難解な事件かもしれない。

ざっくり超重要な事項のみまとめると、以下の通りである。

会社破壊事件まとめ
  1. アスクレピオス製薬の当時の代表である越山氏が三崎氏逮捕をきっかけに多額の横領をするようになった。
  2. 多額の横領をした越山氏は代表を解任された。
  3. 越山氏の代表解任の仮処分から正式に解任されるまでの3ヶ月間に、アスクレピオス製薬の破壊が綿密に計画が立てられ、実行された。
  4. アスクレピオス製薬の社員、備品、お金をほとんど全て子会社のアクア社に移し、アクアを300円で日本の法律が効力を持たない海外法人ウェルマインに売却された。
  5. ウェルマインは、ノミニーサービスの会社で、別の株主の名義貸しにしている会社で、アクアを実際に支配しているのは越山氏や平原氏だった。
  6. 三崎氏は売却契約書の矛盾等を突き、アクアを取り戻している。
  7. 越山氏は自身の役員報酬を株主総会の決議なしに増額し、逮捕された。

年商70億円だったアスクレピオス製薬から資産(社員、備品、お金)を子会社アクアに移動させ、アクアを300円で海外法人に売却した越山氏とは今も係争中である。

三崎氏は、現在はインフルエンサー兼起業家として、見事に復活した。

もしかしたらあなたは三崎氏をYouTuberとしての華々しい一面しか見ていなかったかもしれないが、裏では一連の会社乗っ取り事件との戦いがあったのだ。

多大な苦労があったはずだ。

越山氏は逮捕されたものの、役員報酬の勝手な増額の件のみであった。

正直、役員報酬の増額に関しては、越山氏がやった一連の不正による損害の総額と比較すると非常に小さいものである。

今後、別の件で再逮捕される可能性はあるだろう。

早く解決して、越山氏がやった凶行が世間に広く知れ渡ることを望む。